「ストレートネック」という言葉をご存知でしょうか?実は、首のトラブルの大半は、「ストレートネック」に原因があるのです。今回は、ストレートネックの仕組みや原因と、症状を改善するための方法についてご紹介していきます。
ストレートネックとは
ストレートネックとは、本来であれば緩やかなS字カーブを描くはずの頚椎部分の形状が、反り返ることなく真っ直ぐになってしまった状態のことを指します。
頚椎部分は、背骨のS字カーブ構造の上部を構成するため、やや後ろに反った形が理想とされています。
この状態によって、姿勢が真っ直ぐに保たれるのです。
一方、ストレートネックによって頚椎の傾斜が失われてしまうと、頭部が前につき出すような形になってしまいます。
これが姿勢の乱れを引き起こし、様々な問題を引き起こすのです。
OL:ケティー
スーパー治療家:シロ
ストレートネックが起きる原因
ストレートネックが起きる原因は、姿勢にあります。
前傾姿勢が長く続くことで、ストレートネックになってしまうのです。
たとえば、PC作業や車の運転等を日常的に行っている方は、知らず知らずのうちに前傾姿勢が定着してしまい、ストレートネックになってしまう可能性があります。
また、最近だとスマートフォンの頻繁な使用によって、ストレートネックを誘発することもあります。
スマートフォンの画面に目を落としているうちに、前傾姿勢となってしまうのです。
睡眠姿勢が原因となって起きる場合も
その他、睡眠時の姿勢が原因となって、ストレートネックを引き起こす場合もあります。
背骨が曲がったままの状態で、寝返りを打たないでおくと、前傾姿勢が長時間続いてしまいます。
これが原因となって、頚椎が変形し、ストレートネックとなってしまうのです。
スーパー治療家:シロ
ストレートネックが引き起こす症状
ストレートネックになると、背骨の歪みによって、頭部の重みが頚椎に集中してしまいます。
このことが原因となって、様々な症状を引き起こします。
1番最初に現れる症状が、首の痛みです。
これは、過度の負荷が頚椎部分にかかることで、首周りの筋肉が緊張し、凝り固まってしまうことが原因となって起こります。
さらに状態が悪化すると、今度は頭部の重みによって、頚椎の関節が圧迫されるようになります。
すると、そこに存在する神経が圧迫されるため、頭痛やめまい、耳鳴りなど、より深刻な症状が現れてしまうのです。
OL:ケティー
スーパー治療家:シロ
ストレートネックの予防法
ストレートネックが起こる原因と、引き起こされる症状について説明してきました。
次に、ストレートネックを予防する方法や、実際になってしまった場合の治し方についてご紹介していきます。
まずは、予防法から見ていきましょう。
長時間のデスクワークに注意
PC作業や車の運転など、座って行う作業は前傾姿勢を招きやすく、ストレートネックの原因となってしまいます。
そのため、長時間デスクワークをする場合は、途中で休憩を取り入れるなどして、前傾姿勢の定着を避けましょう。
また、背筋をグーっと伸ばしたり、首をゆっくり回す体操は、傾いた頚椎を元に戻す効果があるので、デスクワークが長引く場合にはぜひ取り入れてみましょう。
スマートフォンを使用する際の注意点
スマートフォンを使用する場合は、特に前傾姿勢を招きやすので注意が必要です。
1番悪いのが、スマートフォンを地面と平行にして、目線を落として画面を覗き込むような見方です。
意識してみると、頚椎がグッと前に傾くのが分かるかと思います。
どうすれば前傾姿勢を防ぐことができるかというと、ポイントはスマートフォンの角度にあります。
スマートフォンを地面と垂直の向きにして、目の高さまで持ってきてやる。こうすることで、首を傾けることなくスマートフォンが使えるかと思います。
まずはスマートフォンの使い方から、改善してみましょう。
歩くときも背筋を伸ばす
普段から猫背気味の人は、注意が必要です。
猫背の状態が続くと、ストレートネックの原因となってしまいます。
歩く姿勢というのは生活において、重要なウエイトを占めますから、なるべく姿勢を正すようにして、意識的に改善してみましょう。
睡眠時の姿勢を改善する
睡眠時の姿勢が悪いと、ストレートネックを引き起こしてしまいます。
特に、横向けに丸くなって睡眠をとっている人は、姿勢の改善が必要です。
あおむけに眠ることが理想ですが、それが難しい場合でも、なるべく背筋を真っ直ぐに伸ばした状態で、睡眠をとるようにしましょう。
また、寝返りを打つことも非常に大切です。
寝返りには、姿勢を正しい位置に戻す役割があるからです。
ストレートネックの治し方
ストレートネックは、頚椎の形状変化が原因となって起こります。
そのため、頚椎の傾きを矯正することで、症状を改善させることができるのです。
ここでは、ストレートネックの治し方について、具体的な方法をご紹介していきます。
ストレッチによる治し方
ストレッチによって頚椎を矯正し、症状を改善する方法についてご紹介していきます。
ストレッチ法1
- 頭と首筋を真っ直ぐに保ち、頭部をできるだけ前方に突き出す。
- 次に、あごに手を当てて、頭部を後方にスライドさせる。このとき、頭部が水平移動するように注意する。
ポイントは、頭の位置を保ったまま、前方から後方に移動させることです。
このストレッチを継続することで、固まっていた頚椎周辺がほぐれ、形状矯正が可能となります。
ストレッチ法2
- 両足を軽く開いて立ち、両腕を耳の横で真っすぐ上に伸ばす。この時、手のひらは前に向けるようにする。
- 両腕をゆっくり引き下げ、肘が90度になるまで曲げる。同時に、肩甲骨をくっつけるよう胸を張り、肘を背中側に寄せる。
- 肘の角度を保ったまま、体の前に両腕を引き寄せ、肘、手のひらを合わせる。この姿勢を5秒間キープする。
- 両腕を大きく開き、胸を張った姿勢を保つ。この姿勢を5秒間キープする。
上記の流れを4回繰り返すのが目安です。
ストレッチを行う際は、姿勢を真っ直ぐに保つことを常に意識しましょう。
睡眠姿勢を改善する
睡眠姿勢を改善するために、枕の選び方に注意してみましょう。
ここでは、ストレートネックの矯正に効果がある枕の選び方について、ご紹介していきます。
高さのある枕を選ばない
枕に高さがあると、睡眠時に自然と頭部が持ち上がった状態になります。
すると、頚椎が前傾した姿勢が維持されるため、ストレートネックにつながってしまう可能性が高いです。
今まで高さのある枕を使っていた、という人も、徐々に高さを低くしていきましょう。
硬すぎる枕を選ばない
枕の硬さについては、個人の好みがあるかと思いますが、ストレートネック改善の観点からいうと、硬すぎる枕には注意が必要です。
枕が硬すぎると、後頭部が枕にフィットせず、押し返されてしまいます。
すると、枕の高さが適切でも、頚椎が前傾してしまう可能性があるのです。
枕を選ぶ際は、あまり硬すぎるものを選ばないように注意しましょう。
首の部分にコブのある枕を選ぶ
ストレートネックを矯正するために、最近注目されている枕があります。
それが、首の部分にコブのある枕です。
コブによって、頚椎の自然なS字カーブが取り戻され、眠るだけで矯正効果がある優れモノなので、ぜひ1度試してみましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ここまで、ストレートネックの原因や症状、予防法から治し方までご紹介してきました。
首痛を訴える方の大半は、ストレートネックを抱えていると言われています。
ストレートネックは、首の痛みの他にも様々な症状を引き起こすため、心当たりのある方は、意識的に改善していきましょう。
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