指先がビリビリしびれる症状に襲われたことはありませんか?痺れの程度には差がありますが、症状が悪化すると、上手くモノがつかめないなど、日常生活に支障をきたしてしまうケースもあります。今回は、指先がしびれる原因と治し方についてご紹介していきます!
主婦:トラ子
ずっと痺れてるからすごく気になる・・・
今回は手が痺れる原因について紹介していくよ
スーパー治療家:シロ
指先の痺れを引き起こす病気
指先の痺れは、様々な病気が原因となって引き起こされることがあれば、首や肩の筋肉や骨によって引き起こされる場合もあります。
ここでは、手の痺れが原因となっている病気について紹介していきます!
脳卒中
脳卒中によって、指先の痺れが引き起こされることがあります。
主な症状としては、「身体の片側にしびれ、麻痺がある」「ろれつが回らない」といったものです。
症状が進行すると、意識障害が現れることがあります。
指先の痺れに付随して、これらの症状が現れた場合、脳卒中が疑われますので、すみやかに医療機関を受診しましょう。
糖尿病
糖尿病が原因となって、指先の痺れを引き起こすことがあります。
糖尿病の場合、病気の初期症状では指先の痺れは現れないことが多いです。
はじめに見られる症状としては、「疲労感」「頻尿」「喉の渇きや空腹感」などがあります。
その後、病気が進行するにつれて、「末端神経の痺れ」という形で、指先の痺れが見られるケースが多いです。
糖尿病が進行すると、合併症を発症したり、手足に障害が残ってしまうこともあるので、該当する症状が見られる場合は、すみやかに医療機関を受診しましょう。
スーパー治療家:シロ
首の骨の不調
「変形性頚椎症」「頚椎椎間板ヘルニア」といった病気によって、指先の痺れが引き起こされることもあります。
上記の病気は、「首の骨の変形」「軟骨の突起」といった症状を招きます。
これらによって、周辺の神経が圧迫されることで、指先の痺れを引き起こすのです。
頚椎部が原因となる場合、指先の痺れの他に、首や肩の痛みが症状として現れるケースが多いです。
手根管症候群
上記3つの症状が該当しないけれど、指先がしびれる場合。
この時に疑われるのが、「手根管症候群」という病気です。
この病気が起きる仕組みや症状について、以下では詳しく説明していきます!
手根管症候群とは
手根管とは
手根管とは、手首の付け根付近にある、骨と靭帯で囲まれた伸び縮みしないトンネルのことです。
ちょうど、手首付近に円状のトンネルを想像していただくと、分かりやすいかと思います。
手根管の中はというと、1本の正中神経と指を動かす9本の腱が通っています。
正中神経というのは、前腕、手首や手のひらから始まり、親指から人差し指、中指、薬指までの感覚を支配する神経のことです。
腕先の運動の大部分を担っているため、非常に重要な神経であるといえるでしょう。
手根管症候群とは
手根管症候群は、上記で説明した「正中神経」が圧迫されることによって起こる症状です。
手根管を通る正中神経や腱は、「滑膜」と呼ばれる膜によって覆われ、連結されています。
何らかの原因によって「滑膜」が腫れて、厚くなると、手根管内のスペースが狭くなります。
すると、中を通る正中神経が圧迫されるのです。
手根管症候群が起きる原因
手根管症候群が起きる原因は、今のところ明確に分かっているわけではありません。
しかし、手根管症候群は「妊娠・出産」の時期や「更年期以降の女性」に発症することが多いことから、「女性ホルモンの乱れ」が関係しているのではないかと考えられています。
女性ホルモンの乱れによって、滑膜にむくみが生じることで、手根管症候群を引き起こすのです。
その他、運動や家事、仕事等で手首に過度な負担が掛かっている場合にも、手根管症候群を発症する可能性があります。
手根管症候群の症状
手根管症候群の症状として代表的なものは、「小指以外の指先の痺れ」です。
この時、小指の神経は正中神経に関係していないため、小指には症状が現れないことが特徴です。
親指、人差し指、中指、そして薬指の親指側に、痺れが見られます。
また、これらの症状は「夜間・早朝」によく見られます。特に「明け方目を覚ました時」に痛み、しびれが強くなることが多いです。
また、手を振ったり指を曲げ伸ばしする動作によって、痛み、しびれが和らぐのも症状の1つです。
症状が進行すると
手根管症候群の症状が進行すると、「親指の付け根部分がやせる」という症状が現れます。
これは、筋肉に関わる神経が圧迫され、親指付け根部分の筋肉が萎縮することが原因となって起こります。
この段階になると、親指と人差し指を使って「OKサイン」を作ることができなくなります。
また、細かいものが掴みにくくなるなど、日常生活にも少なからず影響が出てきます。
手根管症候群の治し方
手根管症候群の原因、症状について説明してきました。
次に、手根管症候群の治し方についてご紹介していきます!
手根管症候群の見分け方
手根管症候群の治し方に入る前に、まずは「手根管症候群のチェック法」についてご紹介していきます。
チェック法1:手関節を叩く
先の柔らかい器具などを使って、手首付近を軽く叩いてみます。
この時、手がしびれたり、痛みが指先に響く場合は、手根管症候群の疑いがあります。
チェック法2:手の甲を合わせる
左右の手の甲をくっつけて、その状態を1分間保ちます。
この時、1分間以内に手がしびれたり、痛みが強くなる場合は、手根管症候群の疑いがあります。
チェック法3:親指と人差し指で「OKサイン」を作る
先ほども説明した方法ですが、親指と人差し指を使って円を作ってみましょう。
この形が作れない場合は、手根管症候群の症状がかなり進行している可能性があります。
指先のしびれを緩和する方法
続いて、手根管症候群によって生じる指先の痺れを和らげる方法についてご紹介していきます。
ここでは、「ストレッチ法」を中心に紹介していきます。
ストレッチを行う際には、「お風呂上がりに行う」「動作をゆっくりして行う」「優しく行う」という3点に注意しましょう。
ストレッチ法1
- 片方の方を脱力し、下にだらんと下げます
- 下げた方の手先を、ぶらぶらと振ります。この時、ムチのようにしなやかに腕を振るような意識を持ちます
- 上の動作を、15~30秒程度続けます。
- 逆側の腕でも、同様の動作を行います
このストレッチ法では、「凝り固まった指先の筋肉を柔らかくする」という効果があります。
筋肉が凝り固まってしまうと、血流が悪くなるので、症状がさらに悪化してしまう可能性があります。
これを防ぐためにも、日常的に筋肉を柔らかくする運動が必要です。
ストレッチ法2
- ワセリン、ボディーオイル等、体に塗ることのできるクリームを用意します
- クリームを、手首周辺の表裏に塗ります
- 次に、縁の部分が丸みを帯びている、バターナイフを用意します
- バターナイフを使って、まずは手首から手の甲までをさすります。(10回~20回)
- 次に、先ほどと同様の手順で、手首から手のひらまでをさすります。(10~20回)
- この動作を、左右の手で行います。
こちらの方法では、手根管の圧迫を和らげ、症状を改善する効果があります。
手が痺れる他の原因
手が痺れる原因として他にもあります。筋肉の凝りによって神経を圧迫して痺れるということもあります。他にも肘が原因で手が痺れることもあります。
上記で紹介した方法で、痛みやしびれを和らげることは可能です。
しかし、症状を根本的に改善できるわけではありません。
抜本的に治療しようと思ったら、やはり医療機関の受診が必要でしょう。
病気が悪化すると、手術が必要になる場合もあります。
そのため、思い当たる症状がある方は、できるだけ早めに医療機関の診察を受けましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、指先がしびれる原因と症状について、「手根管症候群」による場合を中心にご紹介してきました。
また、その際の「症状を和らげる方法」についてもご紹介しました。
しかし、症状を抜本的に改善するためには、医療機関による治療が必要です。
もし、該当する症状があるという方は、症状が進行する前に病院へ行って、診察を受けるのが良いでしょう。
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